汗の臭い対策を間違っていませんか?香害を起こさないニオイ対策
暑くなると誰もが気になるのが”汗のにおい”ですよね。
汗のニオイは、自身で気づくこともありますが自分では気づけない場合もあります。だからこそ制汗剤や柔軟剤などでニオイ対策をしているという人も多いはずです。
このようなニオイ対策は適度なやり方であれば効果的だと思いますが、逆に周りの人に不快感を与えてしまっていることもあるようですので、迷惑をかけないニオイ対策をご紹介していきます。
汗の臭い対策が香害110番の原因に?
香害なんて言葉があることは知っていましたか?
少し前だと香水がキツイ人をスメハラ(スメルハラスメント?)という言葉もありましたが、今回ニュースになっているのは、柔軟剤や制汗剤などの人工的な香りによって起こる香害が原因となっていました。
すでに相談窓口は受付終了になっていますが、実際にこういった悩みを持っている人も多いようで、SNSでもこの香害110番についての投稿がされていています。
つながらない!
やはり、香害の被害件数が膨大なのだろう
(それとも電話台数が少ないのか)#香害110番 7月26日、8月1日03-5291-2166#化学物質過敏症 #香害柔軟剤や制汗剤の香りが辛い…「香害110番」開設へ https://t.co/1yZjLZYxFK
— shasha (@shashachat) 2017年7月26日
香害110番とう記事を見て本日限定の相談窓口へ電話してみました
しかし、まったく電話は繋がらず
かなりの反響なのかそれとも少人数対応だったのか
私の声も伝えたかった
昨今の香り成分入り柔軟剤には耐え難いものがある— はちろう (@sizyouk11066018) 2017年8月1日
といった意見も多数上がっています。
汗の臭いとか、洗濯の生乾き臭を無くすためという商品のはずが、人によっては迷惑な臭いになるということもあるわけです。
もちろん、逆に「気にし過ぎだと思う」とか「何でもかんでもそいう意見をいうのはおかしい」といった意見もあります。
どちらの意見も納得できる部分もありますが、人によって香りの好みは違いますし、感じる度合いも違えば、考え方も違うので、少なからず”汗の臭い対策を”と考えているのであれば、香害にならないためにも、折り合いをつける方法を考えないといけませんよね。
そのためにもまずは、汗がどのようなプロセスで臭くなるのかを知っておきましょう。
汗はいつ臭くなる?
”汗臭い”という言葉があるぐらいですから、”汗=臭いもの”というイメージがあるかもしれませんが、汗はそもそも臭くないのは知っていましたか?
汗が臭くなるのは、”汗を放置することで、汗は雑菌と混ざり合い特有の臭いを発するようになる”からなんです。
ですが、汗を分泌する汗腺によって”ベタつく汗”と”サラサラ汗”があるため、すべての汗が匂いがないというわけではありませんので、もう少し汗線について知っておきたいのが汗腺についてです。
汗腺には「エクリン腺」と「アポクリン腺」の2種類がありますので、それぞれの特徴をみていきましょう。
エクリン腺
生まれたときからほぼ全身に分布されており、量には個人差がありますが、平均すると全身に300万個ほどあるとされ、主に体温を調節する役割を担っています。
エクリン腺から分泌される汗は、成分の99%以上が水分なので、透明でサラサラしていて、分泌された直後はニオイもとんどありません。細菌に分解されると汗臭いニオイがするようになります。汗のニオイとして感じるのは、ほとんどがこのエクリン腺から分泌されたものといわれています。
アポクリン腺
ワキの下、乳首、陰部付近など、特定部位のみに分布しています。誰もがアポクリン腺をもっていますが、その量や大きさなどは人によって個人差があり、その役割は、フェロモンとされていているため異性や仲間を惹き付けるためといわれていますが、現在ではワキガの原因になることで知られています。
アポクリン腺は、タンパク質や脂質、糖質、鉄分などを含み少し粘り気を帯びているので、細菌が繁殖しやすいので、ワキガなどのような独特なニオイを感じるといわれています。
エクリン腺、アポクリン腺どちらも汗をかいたからといってすぐに臭いがするわけではないということです。
汗が臭くなるのは・・・
汗が細菌によって分解されることで、汗が臭くなるということですので、その対策方法を見ていきましょう。
汗っかき≠汗臭いではない!
汗っかきの人は、汗の臭いが心配と感じている人もいると思いますが、むしろ汗をかかない人の方が臭いを放つ汗をかく場合もあります。
私たちの体は、血液の血しょうから汗を作りだし汗として蒸発させることで体温調節をします。
しかし、汗をかくことがあまりない場合は汗腺の働きが弱いため、本当であれば血液に戻す水以外のミネラルを戻しにくくなり、水以外の成分が皮膚に残りやすくなるため、臭いを放ちやすい汗になってしまいます。
ですから、汗の臭いを抑えるためには汗腺の働きを強くするためにも定期的に汗をかける体づくりが大切になります。
汗の臭い対策はもっとシンプルに
汗の種類をみると、汗は臭いになる前の対策が一番大切なのがわかります。
もっともシンプルな対策を5つ紹介します。
汗が臭くなる前にふき取る!
汗が分解されて臭いを発するまでに約1時間ぐらいかかるといわれています。
ですから、汗をかいてから1時間以内にしっかりふき取る事で臭いの予防になりますので、
- 汗ふきウエットシート
- しっかり絞ったタオル
などでふき取るようにしましょう。
日常的に汗をかくようにする!
汗をかかないと汗腺の働きが弱くなったり、詰まったりするために臭いがきつくなることもあります。
ですから、汗をかくぐらいの軽く運動や入浴などをして日々汗をかくようにしていきましょう。
突然ランニングなどのキツイ運動をする必要はありません。
ちょっとした日常の生活を、
- 通勤時間に少し遠回りをして歩く時間を増やす
- 買い物は歩いていく
- エスカレーターでは無く階段を使う
のように変えたり、
- シャワーですませず、入浴する
- 足湯をする
- 岩盤浴をする
といった方法なら汗もかけますし、リラックス効果もあります。
小まめに汗をかいて汗腺をつかうことが、汗腺を鍛えることにもなりサラサラな汗がかけるようになっていきます。
汗をかくからといって水分は我慢しない!
汗をかくのが嫌だからといって水分を少なくしてしまうと、血液がドロドロになりますので汗もベタベタになってしまいます。
ベタつく汗は菌の分解が早くなりますので、サラサラの汗をかけるようにするためにもしっかりと水分は摂るようにしましょう。
1日に必要な水分量は、
食事に含まれている水分も含めて1.5~2リットルといわれています。
食事でおよそ、1000mlぐらいですので、その他飲み物として500ml~1000mlぐらいを摂るとよいことになります。
水分は一気に飲んでも吸収できませんので、1日に6~8回ぐらいに分けて少しずつ飲むようにしてください。
汗の臭いを抑える食生活を取り入れる!
食生活が体をつくる!というのは本当で、食べ物によって汗の臭いをキツくするものや抑えるものがありますので、紹介しておきます。
汗のにおいをキツくする食べ物には、
- たんぱく質の多い食べ物(脂肪の多い肉など)
- 脂肪の多い食べ物(揚げ物など)
- 甘い物
- 香りの強い食べ物(ネギ、ニンニクなど)
- 乳製品
などがあります。
これに対し、汗のにおいを抑える食べ物としては、
- 緑黄色野菜
- 食物繊維の多い野菜
- 海藻類
- ナッツ類
などがあります。
この他にも抗酸化作用の強いオリーブオイルやエゴマオイルなども臭いを抑える効果が期待できますので、取り入れてみてください。
ストレス発散をして臭いを抑える!
ストレスと汗の臭いなんて関係ないように感じますが、ストレスを感じると活性酸素が発生しやすくなるので、ベタベタの汗をかきやすくなります。
また、ストレスは自律神経のバランスを崩す原因にもなり、大量に汗をかくようになったり、汗が出なくなるなどといったことが起こる場合があるといわれています。
人前で話す時に汗をかきやすくなったりするのも同じようなことですね。
ですから、自律神経のバランスを整え、サラサラの汗をかけるようにすることが臭いを抑えるためにもストレスを発散は必要なことなんです。
ストレス発散方法としては、
- 湯船につかる
- 岩盤浴
- 軽めの運動(散歩やウォーキングなど)
などのように汗をかける方法がおすすめですが、ストレス発散ですので好きなことをやるだけでも良いと思います。
まとめ
汗の臭い対策はいかがでしたか?
臭いの原因になるものを体の内側から変えていくこと、汗をかいたら早めにふきとることで臭いを防ぐことができるのがわかると思います。
そのうえで、消臭効果のある制汗剤や洗濯洗剤などを使うことで汗の臭いは抑えられると思います。
汗臭いのも人に迷惑をかけてしまいますが、香害になるほどの臭いも迷惑になる可能性もありますので、体のケアをすることで臭いの悩みの解消に役立ててもらえればと思っています。