日焼け止めで乾燥、かぶれがでた人は使い方の勘違い
日差しの強い日が増えてきましたね。紫外線(UV)対策はしてますか?
紫外線は年間を通して降り注いでいますので、曇りだから今日は日焼け止め無しでも良いという事は全くありません。
日焼け止めは1年を通して絶対に必要です。
日焼け止めはシーンに合わせて使い分けないと肌への負担が大きいくなりますので、乾燥やかぶれてしまう人もいるんです。紫外線の種類や時期に合わせて日々の対策に役立てるためにも正しい知識を持っておきましょう!!
紫外線の月別量はどのぐらい?
紫外線は波長の長さで、UVA(紫外線A波)、UVB(紫外線B波)、UVC(紫外線C波)の3つに分かれます。
このなかで地上に届く紫外線はUVAとUVBの2つで、UVAは99%、UVBは0.5%と言われています。
月別でみるとどのぐらいの量になるかは、下記のグラフを参考にしてみてください。
出典:nihon-loreal.jp
グラフからすると、年間を通して紫外線が降り注いでいるのがわかりますよね。
急激に増え始めるのが4月~5月なんです。暑くなると日差しの強さを感じる事が出来ますが、実はさほど暑さを感じていない春先からすでに紫外線は強くなっています。
地域によっても紫外線の量は変わりますが、暑い地域ほど紫外線量が多くなります。
紫外線対策は1年を通じて必要ですが、4月~10月は特に気をつける必要がありますよ。
紫外線の種類と肌への影響
UVBの肌への影響
日焼けして赤っくなったり、水ぶくれになったりする原因は、UVB(紫外線B波)です。
UVBは波長が長く、波長280~320nmと言われ、肌の浅い部分に影響を与えます。
特にUVBは細胞の核に届くので、DNAに吸収され傷をつけてしまいます。表皮にあるメラノサイトを過剰に活性化してしまうので表皮の色素細胞が肌を守るためにメラニン色素をつくりだして、肌に炎症を起こしたり、シミ、そばかす、皮膚がんの原因を引き起こす力が強いと言われています。
UVBはガラス窓を通過できませんので、屋外にいる時には日傘や帽子、長袖を着るなど物理的な日焼け防止をする事が大切です。
UVAの肌への影響
UVA(紫外線A波)の波長は、320~400nmと言われお肌の奥にある真皮層へ入り込み分子レベルで影響を及ぼします。影響を受けると活性酸素が作られるので、真皮層の細胞膜脂質、DNA、タンパク質を変質させてしまいます。
肌のハリを保つエラスチンやコラーゲンもタンパク質でできているため、日焼けしすぎることでコラーゲンを変質させて弾力が無くなり、シワやたるみが発生してしまうのです。しかも、UVBによって発生したメラニン色素を黒く変色させるのがUVAで日焼けした後に黒くなったり、シミになるのはこれが原因と言われています。
UVAはガラス窓も通過するので、室内でも日に当たるとUVAにはさらされてる事になるので注意が必要です。
出典:ロート製薬㈱
日焼け止めの種類と役割
日焼け止めには、紫外線吸収剤と散乱剤があります。
それぞれの特徴は、
- 吸収剤は、UVBを多く吸収しますがUVAを効果的に吸収する成分が限られている。
- 散乱剤は、UVB、UVAどちらも遮断してくれますが、吸収剤に比べると効果が弱い。
となっています。
日本国内で化粧品によく使われる紫外線吸収剤は以下の3種類で、紫外線吸収剤配合アイテムの約75%にこれらが配合されています。
1. t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン
主にUV-Aを吸収する数少ない吸収剤のひとつで、UV-A吸収剤として最もよく使われています。薄黄色~黄色の粉末状で油にわずかに溶け、水、アルコールには溶けません。化粧品基準では「すべての化粧品に配合の制限がある成分」に分類されています。2. メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
主にUV-Bを吸収します。淡黄色の粘りけのある液体で、わずかに独特の匂いがします。油には溶けますが、水には溶けません。日焼け止めの感触の改良に配合されているシリコーン油との相性もよく、日本で最もよく使われている紫外線吸収剤です(2012年10月現在)。
強力なUV-B防御効果を持ち、UV-A吸収剤や紫外線散乱剤と組みあわせて配合されます。化粧品基準では「化粧品の種類により配合の制限がある成分」に分類されています。3. オキシベンゾン-3
UV-A、UV-B両方を吸収できる紫外線吸収剤。白~淡黄色の粉末状で、油によく溶け、水には溶けません。高いSPF値を出したい製品によく使われます。化粧品基準では「化粧品の種類により配合の制限がある成分」に分類されています。出典:読んで美に効く基礎知識
市販されている日焼け止めの多くは混合が多いのですが、日焼け止めでかぶれがでる人は吸収剤の入っていない物やノンケミカルを選ぶ事も選択肢としては良いかもしれません。
SPFの効果と表示について
日焼け止めに表示されている、SPF(Sun Protection Factor)はUVBに対しての効果を表しています。
日焼けした時に赤くなるまでの時間を約20分で1単位として表示しています。
例)SPF30を塗って日光に当たった場合
20分×SPF30=600分=10時間
10時間は日焼け止め効果があるという事なんですね。
SPFの表示が50以上では性能に差が無くなるので、製品には「SPF50+」の表示がされるようなっています。
PAの効果と表示について
同じく日焼け止めに表示されている、PA(Protection Grade of UVA)はUVA対しての効果を表しています。
日焼けによって起こるメラニンの酸化と即時型黒化という反応抑える効果をPAで表示しています。
PAの表示には、+から+++の3段階があります。
PA+ :UVA防止効果がある
PA++ :UVA防止効果がかなりある
PA+++ :UVA防止効果が非常にある
日焼け止めの塗り方とシーン別使用例
日焼け止めの効果を表している時間の目安は、日焼け止め化粧品を1cm2あたり2mgまたは、液体の場合2µlを皮膚に塗った時を基準に検査されている値です。基準量を1回で塗ると白くなってしまいますし、ベタツキがあるので実際は基準とされている量の1/3ぐらいしか塗られていないと言われています。
効果がある時間も、塗る量に合わせて減っているという事ですので表示と同じ時間の効果があると思っていると思わぬ日焼けをしてしまう事なりますので注意が必要です。
特にプールや海など水に濡れたり、汗をかいたり手で触ってしまってもと取れてしまい効果が落ちるので、適度に塗りなおすことが大切です。
シーン別使用例
成分が強いのをつけていれば安心と言うわけではありません。シーンに合った使い分けをすることで肌へのダメージを抑え効果的に使う事が出来るんです。
次のシーン別使用例は目安として取り入れてもらいたいのですが、朝だけ塗ればOKと言うものではありません。外出先でも塗り直しが出来るようにしておくことが大切です。
出典:日本皮膚科学会
日焼け止め(顔用)
ではどんな日焼け止めが人気になっているのかが気になりますよね。@cosmeでも人気の顔用日焼け止めです。
SKⅡ オーラアクティベータCCクリーム SPF50+・PA++++ 30g 8500円
化粧下地としても使えて、キラキラした感じがあるので肌のつや感がでます。肌への負担もかなり少ないと高評価です。やはりSKⅡは人気高いですね。
アクセーヌ スーパーサンシールドEx SPF50/PA++++ 22g 4400円
化粧下地として使えて、伸びもよく重さが無い。トーンアップするみたいなので肌のキメが細かく感じるのですが、肌色が明るくなるのがOKであればおおすすめ。
ディオール スノー ブルーム パーフェクト クッション SPF50/PA+++ 15g×2・8,500円
スキンケア効果もあるクッションです。化粧下地をつけてからこれを塗るればファンデーション無しでも艶やかな仕上がりになるので、ファンデーションが苦手な人におすすめです。
日焼け止め(ボディ用)
@cosmeでも人気の体用日焼け止めです。
ビオレ さらさらUV アクアリッチ ウォータリーエッセンス SPF50+
SPF50+・PA++++ 50g・652円~
つけた感じがかるい!ベタツキが無いので耳とか首筋にもしっかり塗れます。洗顔料でも落とせるというのもポイント高いです。
パラドゥ バズ ガードUV SPF50+・PA++++ 35g・647円
ハーブ配合で日焼け止めだけでなく、蚊などの外敵からも守ってくれます。しかもボディーソープでも落とせるのがうれしいですね。セブンイレブンの限定販売で期間限定(3月~在庫無くなるまで)です。現状すでに置いていないお店も多いかもしれません…
常盤薬品工業 ノブ UVミルクEX SPF32・PA+++ 35g・2,000円
紫外線吸収剤不使用でお湯でも落とすことができるぐらい肌に優しいので、赤ちゃんや子供、クレンジングなどが苦手な男性にもおすすめ。
まとめ
どんな日焼け止めでも問題ない人もいれば、乾燥やかゆみで悩んでいる人も多いと思いますが、共通して言える事は、紫外線を浴び始める時期、時間帯です。
一日で最も紫外線が強くなる時間は午前10時から午後2時ですので、この時間に外出する際は十分な紫外線対策が必要ですが、シーンに合わせた日焼け止めをつけることで肌への負担も大きく減らす事が出来ますので使い分けをしてみてはいかがでしょうか?